わんこたちとの暮らしが始まり、知った言葉のひとつが『フードジプシー』です。
アレルギー、食が細い、好き嫌いが激しい などの理由で、愛犬の食事に制限が加わったり、なかなか食べてくれなくて困ったり。身体が小さく言語で伝えてもらえない愛しい存在に、どうにかして食べさせてあげたい!食べて欲しい!その一心で、ご家族のみなさんは愛犬に合ったフードや食べ物を探し続けます。
2009年より我が家で暮らし始めたわんこたちは、当時オーガニックのドライフードをいつも喜んで食べてくれていました。身体の不調も見られず、味の好みが激しいということもなく、何でも嬉しそうに食べてくれていたのです。
ところが1歳を過ぎた頃から、わんこたちにかいかいの症状が出始めました。特にひどかったのはMダックスくっきーでした。動物病院で診断、薬を処方いただき、すぐに落ち着いたチワックスハニーと違って、Mダックスくっきーはなかなか快方に向かいませんでした。ドライフードの種類を変えてみても、症状が良くなることはありませんでした。
ハニーくっきーといっしょに暮らす前までは、犬はカリカリのドライフードと水をあげていれば、健やかに育つものだと思っていました。そこに自分のこだわりとして、オーガニックのドライフードを選択していました。その概念は簡単に覆され、ワタシは『フードジプシー』となりました。
そんな中、選択肢の一つとしての手作り食について、見聞きすることはありましたが、犬の食について全く知らなかった当時のワタシにとってはハードルが高く・・・ましてや生肉食に至っては、別世界のことのようにさえ感じられていました。
そうは言っても、ドライフードジプシーの中では、Mダックスくっきーのアレルギー症状は改善されることはなく・・・ついに手作り食について学んだ末、我が家のわんこごはんは手作り食オンリーとなりました。
手作り食にした結果チワックスハニーは、全くかいかいの症状が出なくなりました。しかし肝心のMダックスくっきーは、かいかいが治まることはなく、手作り食でのフードジプシーはその後も続きました。
『肉(または魚)+有機野菜+有機ごはん』の手作りわんこごはん。その中で、肉をラムに変え、馬に変え、鶏に変え、、、魚(サーモンやブリなど)に変えていく中で、一瞬症状がおさまったように見えることはあっても、それが長続きはせず。激しい痒みに襲われ続けたくっきーは、とうとう顔の毛まで抜けまるでコソ泥のように、そして被毛をむしり取られたかのような後ろ足は、まるで鶏の足のようでした。何が原因なのか、ひとつではなく複数あるかもしれない・・と消去法にも限界を感じ、アレルギーの検査をした結果、たくさんの食物のアレルギー、そして環境的なアレルギーも持ち合わせていることがわかりました。
この時にくっきーのアレルギー症状は一生治らないと診断を受け、この先もずっと被毛の抜けたかわいそうな姿や、何かにつけてすぐにかいかいが始まってしまう日々を思うと、くっきーが不憫でかわいそうでなりませんでした。すべての症状の改善はできないけれど、くっきーに合う薬が見つかればその薬を飲み続けることによって、安定する可能性があるとのことで、この後適切なアレルギー薬探しに突入。運よくすぐに合う薬が見つかり、今もその薬を服用しつつ、アレルゲンの食べ物を避け、小康状態を保って暮らしています。八ヶ岳西麓の気候も相まって、毛はふさふさとなりました。
『フードジプシー』の経験が、今の Captain DOG + の『犬のおやつとごはん』に繋がっています。それは我が家のわんこたちが、ワタシに与えてくれた贈り物なのかもしれません。